工場長のブログ

日々思ったことを書いてます。

海外のDSPが日本に進出してきているという話

昨日、アメリカのアドエクスチェンジの人と飲んでいろいろ気づいたことがあるので書いておく。発端は、話の中で「最近海外のDSPが日本に進出してきる。実際、ヨーロッパのクライアントがDSP経由で日本のインプレッションを買いたいって話もよく聞くよ」みたいなことを聞いたところから。

先週のad:tech Tokyoでも、たしかに海外のDSPの人たちを結構な頻度で目にした。あと、その逆に日本のDSPが海外に進出していくという話を最近よく聞く。

後者については、日本のいろいろなサービス、特にゲームプロバイダーが海外に進出しているのでその人たちに対してマーケットを提供するためだよなーくらいにしか思ってなくて、正直ちゃんと考えてなかった。

で、それはそれで間違ってはないんだけど、DSPが海外に出ていくと、海外に出ていった日本のクライアントだけじゃなくて、日本にいるクライアントも海外のインプレッションを買い付けることができるようになる。で、それは逆も真で海外のクライアントも日本のインプレッションを買い付けることができるようになってくる。こうなってくると、海外の広告費が日本の市場に入ってくる/日本の広告費が海外に出ていく状況が生まれてくるわけですね。しかもクライアントはDSPからインプレッションを直接買い付けられるので商流も若干変わってくる。

自分たちで買い付けの運用したり、海外のインプレッションを買い付けるなんて、クライアントみんながみんなやるわけではないけけれど、お金を払う側にとって選択肢が広がるのはいい話ですね。RTBはアドエクスチェンジみたいにスター型で真ん中に管理をする人がいるのではなくて、DSPとSSPが自律的にメッシュ状につながっていくので、そのあたりのトレンドも市場の理論でできあがっていくのが面白い。

一方、DSPはBidを受けたからといって必ず売上になるわけではないし、海外のインプレッションを買い付けるには、地理的に近いところにシステム投資をする必要があるので、海外進出ってそうそう簡単な話ではないと思う。そのあたり、AWS使うと海外進出も比較的簡単だし、初期投資も圧縮できるよっていう話もありつつ、DSPやSSPの人たちがAWSの各リージョンに集まると、Ad版のIXみたいになって面白いんじゃないかなぁ、とぼんやり考えてみた。